病気のつくりかた
僕はこのあいだ、新しい友達に出会った。
彼はこんな話をしてくれたよ。
「医療費の多くが肥満(が起因するもの)のために使われている。だから肥満をなくして世の中に貢献したい」
僕はこの話を面白いと思った。じっさい、彼はダイエットをサポートする仕事を始めたんだよ。そういうアプローチって、すごくいいなって思ったんだ。
それを率直に伝えて、前職はなにをしてたのかを聞くと、医療関係だという答えがかえって来た。「なんで辞めたの?」と聞いた僕に、彼が教えてくれた話は、ちょっとインパクトがあった。もちろん「そうだろう」と思っていたけど、わかってはいたけど、元医療関係者の口から直接聞くのは、やっぱりショックだった。
「ちょっと心のバランスを崩した人に “これを飲めば大丈夫ですよ” と、薬を飲ませて病気にする。そうやって病気をつくるんだ」
自分が過去にその仕事に携わっていたことへの贖罪の気持ちもあってね、と言う彼が、その瞬間とても気の毒に見えて、僕は悲しかった。
統合失調症と診断される人の40%が、実はじっさいに「幻聴」や「幻覚」と言われるものを「聞いて」「見て」いる、クレアオーディエンス(透聴能力者)やクレアボヤント(透視能力者)だという話を読んだことがある。
そんな能力は一般に認められていないから、統合失調症と片付けられてしまうんだ。
僕には、その話もまったく嘘だとは思えない。だって、じっさいにボスがそうなんだからね。
向精神薬っていうのは、脳に作用して精神に影響を与えるものなんだ。
誰かのつくった薬が自分の脳に作用するってことが、どんな意味を持つのか。自分の身体にそういった薬を入れることに、どれだけのリスクがあるのか。
薬を飲む選択をする前に、それを考えてみてほしいと、僕は心から願うよ。