Wanderers - 宇宙から来た僕

ある日、自分が宇宙から来たと知った “僕” の冒険

宇宙から来た人々

僕が自分が宇宙から来たと知る前、友達で宇宙から来ている人はひとりだけだった。正確には、そう聞かされたことがあると教えてくれた人は、ひとりだけだった。

彼女は宇宙の存在とコンタクトしていて、本人もある程度自覚していた。僕はそれを知った時、彼女は特別な人なのかなと思ったけど、うっかり自分も宇宙から来ていたわけだ。

それで思ったんだ。じつは、この地球にはかなり多くの宇宙から来ている魂がいるんじゃないかってことをね。

僕のルーツがわかるにつれ、自分も宇宙から来たような気がすると言う仲間が何人か出て来た。先生もシリウスから来ていることを教えてくれた。アンドロメダと関わりのありそうな友達もいる。なんてこった! 宇宙から来た人ばかりじゃないか。

だけど、それは不思議なことでもなんでもないと僕は思う。

この間ね、ダーリンが「ホーキング博士が言ったように、地球のほかにも知的生命体がいると考えるほうが腑に落ちる」って言うからさ、ホーキング博士のTEDのプレゼンテーションを見たんだ。その内容とはあんまり関係ないんだけど、映像を見ながら思った。僕らは輪廻転生してるわけだよね? それを地球だけじゃなくって、宇宙全体でやっていると考えるほうが、ずっとずっと自然だなって。

ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで (ハヤカワ文庫NF)

ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで (ハヤカワ文庫NF)

 

それから、どうしていま、僕が宇宙から来たって知ることになったかってことを考えてみた。ひとつは僕に知る準備が出来たってこともあると思う。だけど、仲間うちで最初のほうにそれを知らされたのは、僕の性格と性質のせいで一番打者に向いていただけじゃないかと思ったんだ。

いきなり自分が宇宙から来たと知っても、僕ならそれほど慌てたりしない(じっさいのところ数日は落ち着かなかったけどね)。そのうえ僕は好奇心旺盛で調査好きだから、自分のルーツや宇宙から来た魂について徹底的に調べるに決まっている。当然、それを仲間にも伝えようとする。そうすると、自分で気がつく人が出てくる。その頃には宇宙から来た仲間もたくさんいるわけで、受け入れるのも簡単だ。そんなシナリオかなって思ったんだ。

ちょうどエンリケ・バリオスの「もどってきたアミ 小さな宇宙人」を読んでいたら、別の惑星から地球に転生した魂について、アミがこんなことを言っていたよ。

たいてい、からなずひとりはいるんだよ、どんなところにでも。ほとんどの会社や新聞社、ラジオ・テレビ局、公共施設などに……

もどってきたアミ―小さな宇宙人 (徳間文庫)

もどってきたアミ―小さな宇宙人 (徳間文庫)

 

僕の会社には少なくとも二人いるわけだから、本当にどんなところにも必ずいるのかもしれないね。

自分が宇宙から来たってカミングアウトする人が増えるかもしれないと思うとさ、なんだかワクワクするよね。