Wanderers - 宇宙から来た僕

ある日、自分が宇宙から来たと知った “僕” の冒険

宇宙に意識をとばす

ボスが東京に戻ってすぐの頃、僕は自分なりに編み出した “生きやすい” 方法について、よく話をした。

その中のひとつに、どうしても悲しかったり不安だったりする時は、宇宙に意識をとばすっていうのがある。

これは僕が子どもの頃に編み出した技で、どんなに悲しい時もこれをやればだいたい落ち着くことができた。

まず最初に、布団の中にいる自分を少し上から眺める。じっさいには見えないよ。心で見るんだ。意識でって言うほうがいいかな。布団の中っていうのは、僕の場合、だいたい悲しい時はそこに逃げ込んでいたからさ。

次に意識を、自分の家の上までもっていく。それが出来たら住んでいる町の上、次に日本の上、次に地球の上って感じで、ちょっとずつ上げて宇宙までとばすんだ。

宇宙まで行ったら、こんどはそこから、地球の、日本の、住んでいる町の、自分の家の、布団の中の自分を眺める。

そうすると布団の中にいる自分なんてあまりにもちっぽけすぎて、悲しみも不安も “たいしたことじゃない” って思えるんだよ。

この方法は、それまで誰にも話したことがなかった。別に隠してたわけじゃないけど話す機会がなかったんだね。ボスはちょっと興味をもってくれたみたいだったけど、それっきりその話はしなかったと思う。

それから10年以上も経って、つい最近のこと。いまさら、ボスも子どもの頃によく宇宙空間にいたってことを告白したんだ。

ただ、僕の場合と違って、ボスは知らないうちにトランス状態になって宇宙にとんでいたみたいだ。その時ボスは “宇宙そのもの” になって地球にいるボスを見ていて、同時に地球にいるボスの目を通して “自分自身である” 宇宙を見ていたっていう話だった。僕のやり方とはスケールが桁違いだね。

なんだかややっこしい話だけど、この告白の翌日に僕がディーパック・チョプラの「宇宙のパワーと自由にアクセスする方法 ・実践編」を読んでいたら、ボスが話してくれたのとほとんど同じ話が書かれていて、またびっくりしたよ。

ボスはまだまだ、隠し球を持っていそうだね。

宇宙のパワーと自由にアクセスする方法【実践編】

宇宙のパワーと自由にアクセスする方法【実践編】